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マカオでホテルのサービスをしていた私が、未経験でITエンジニアに挑戦した話

2020年度から小学校でプログラミングが必修になるなど、ITの注目度は年々上がっているように感じます。
ITエンジニアは採用募集も多いし、今後いろいろな業界でさらに需要も増えそうですが、「エンジニアってなんだか難しそう」「経験者しか無理だよね、今更勉強したって…」と思っていませんか?

本日はホテルで働いていたところから、未経験でITエンジニアに転職された箕輪さんに取材をさせていただきました!

箕輪 友美さん
専門学校でホテルやブライダル業界のことを学んだ後、新卒では海外にある日系ホテルに就職。3年間マカオで勤務した後、都内ホテルでの勤務を経て、IT業界に転職。現在は株式会社エーピーコミュニケーションズにて、テクニカルサポートエンジニアとして活躍中。

第一志望の企業から不合格通知が……忘れられない誕生日

ーー本日はよろしくお願い致します!
箕輪さんは前職はホテルで働かれていたとのことですが、学生時代からサービス業への就職を考えられていたのですか?

そうですね、元々ホテルやブライダルに興味があったんです。
ホテルに就職するのであれば専門学校が一番近道だろうなと思って、就職率の一番高かった専門学校に入学しました。

ーー専門学校の中では具体的にどういった事を学ばれていたのですか?

国際ホテル学科ブライダル科というところで、ホテルのサービスと結婚式に関することを学んでいました。
例えば、神前式や人前式といった結婚式の形式や、プリンセスラインやマーメイドラインといったドレスのデザインについてなど、ですね。
また、インターンシップとして、ホテルのクローク(受付係)を担当したり、実際に披露宴のサービス(配膳係)を体験したりなど、実務的な経験も積まさせていただきました。

ーーなるほど、知識と経験の両方を学生時代に身につけられていたんですね!
専門学校での授業以外に、何か取り組まれていたことはありましたか?

アメリカに10ヶ月間留学に行っていました。
もともと英語はとても苦手で、中学・高校では本当にできなかったのですが、ホテルで働く以上は英語は必須の能力だと思っていたので。
留学して少しでも力を身につけられればいいなと思い留学しました。


▲留学先での卒業式の様子

ーー留学で培った英語力は、実際のお仕事の中でも役立ちましたか?

分かりやすい英語を使う力が身に付きましたね。
留学先のホストファミリーはアメリカ人なのですが、現地のカレッジに通う友達はネイティブではない人が集まっていたんです。
それぞれ発音やアクセントが違ったり、ネイティブじゃないので分かりやすい言い回しで話さないと伝わらないことも多くて。
これは実際の仕事の中で英語でのやりとりをする時にも、ベーシックな考え方になっていたのですごく役立ちました。

ーー学生時代からそれだけ実践的なことをされていたのでしたら、就活は進めやすかったのではと思ったのですが、どうでしたか?

いえ、それが結構大変でした。
実は第一志望だったグアムのホテルも、一緒に応募した友達の中で唯一私だけ落ちてしまって……。
しかも、その通知が来たのが、自分の誕生日で!
あれは今でも忘れられない誕生日です。笑

ーーそれは…忘れられない誕生日ですね……
私も就活の準備中なので、想像しただけでつらいです…笑
そんなご経験をどうやって乗り越えられたんですか?

割り切るしかないですね。
その企業とは縁がなかったんだと割り切って他の縁を探すしか無かったですし。
でも今となっては、良い経験になったかなと思います!

社会人1年目はマカオのホテルでサービスを担当

ーー専門学校を卒業後、就職されたのはどんな企業だったのですか?

海外にある日系のホテルに就職しました。
マカオに新しく建設されたホテルのオープニングスタッフとして、日本人ゲストのアシスタントスタッフとして働いていたんです。

ーー新卒から海外で働くって、なかなか勇気のいる選択だと思うのですが、不安などはなかったですか?

不安はすごくありましたね…。
一時期とてもブルーになって、周りの友達に愚痴を言ったりとかもしてしまっていました。
でも、若いうちに海外を経験しておきたいとも思っていましたし、マカオのホテルの募集は新卒のみだったので、今の機会を逃したら二度とチャンスはないかもと思い決意したんです。

ーー今しかできないことにチャレンジされる姿、とてもかっこいいです!
マカオのホテルでは、どのようなお仕事をされていたのですか?

日本人のお客様のチェックイン・チェックアウトのお手伝いをしたり、外国のお客様に日本の文化を紹介するためのイベントを開催したりしていました。
イベント以外でも、例えば日本の文化を伝えるために着物が制服だったり。
着物を着てロビーに立ってるだけですごく目立って、アイドル並に写真を撮られたりもしました。笑

ーー海外で着物を身につけて接客って、確かにすごく目立ちますね。笑
日本の文化を紹介するイベントとは、どういったものを開催されていたんですか?

日本の季節行事に合わせたイベントなどを行っていました。
ひな祭りではあられや金平糖を配ったり、こどもの日には折り紙で作ったこいのぼりの中におせんべいを入れて子供たちに配ったりとか。

夏休みなどの繁忙期には受付がとても混むので、チェックインを待っている子供たちを対象に折り紙教室を開いたりもしていましたね。
ピカチュウとか色々なキャラクターの折り方を教えてあげたり、こちらも楽しかったです!

ーーすごく楽しそうですし、ホスピタリティに溢れた催しですよね!
そういった日本の文化を伝えるときに、言葉の壁を感じることはなかったですか?

そうですね。中国の方は英語がわからない方も多くいらっしゃったので、中学校で習うような簡単な英語を使って説明するようにしていました。
あとは漢字を使った筆談などでコミュニケーションを取っていましたね。


▲専門学生時代の研修の様子

ーーなるほど、筆談という手もあるのですね。
ホテルで働いていたときのやりがいは何でしたか?

やりがいは、リピーターの方に覚えていただけたことですね。
何かの記念日などで毎年来て下さる方もいるのですが、「私去年もあなたにチェックインしてもらったの」と声をかけていただいたり、「去年一緒に写真撮ってもらったんだよ、ほら!」と写真を見せてくださったりする方もいらっしゃいました。
お客様からこんな風に声をかけていただけるときが、この仕事をやっていてよかったと思える瞬間でした。

ーーお客様に覚えていただけるということは『心のこもったサービス』をしていらっしゃったのだと思うのですが、具体的に工夫した点などはありますか?

そうですね、どんな時でもお客様と楽しくお話をするという点でしょうか。
例えば居酒屋とかカフェに行ったとき、お店が忙しいと店員さんにそっけない対応をされることもあるじゃないですか。
そういうときって「この人そっけないな」と思って話しかけたくなくなってしまうので、どんなときでも忙しさを見せないように意識していました。
どんなにロビーで走りたくても優雅に歩いたり、早口にならないよう心掛けてお客様のお話を伺うと、心を開いてくれる方が多かったですね。

ーーどれだけ忙しくても、お客様には見せないことがホスピタリティだったんですね。

未経験でも学べる仕組みに魅力を感じ、異業種へ

ーー箕輪さんは現在、IT系のお仕事をしてらっしゃるんですよね。
全く別の分野に転職されたきっかけは何だったのですか?

ホテル業界って私の知る限りでは残業や夜勤が多くて。
10年後も今の生活を続けられるかな?と考えた時に、体力的に難しいと思ったんですよね。
長い目でキャリアアップを考えたいと思い、転職を決めました。

ーー自分のライフプランやキャリアプランに合わせて、選択をされていたんですね。
転職先もいろいろなところがあるかと思うのですが、IT業界を選ばれたのはなぜですか?

このご時世ITはどの分野でも必ず使われているものですし、これから10年先20年先でも需要のある業界だと思ったからです。
ホテルは正直言ってしまえば娯楽の一環でもあるので、今のコロナみたいに何か起きたときに一番影響が出やすい業界だと薄々感じていたので。
何かあっても社会から必要とされる業界がIT業界だと思い、そこに一番の魅力を感じて選びました。

ーー今の会社、エーピーコミュニケーションズへの入社を決められた一番の理由はなんですか?

大きな理由が二つあるのですが、一つは『APアカデミー』という学べる制度があったこと。
もう一つは、面接官の雰囲気がよかったことです。
会社の雰囲気って面接官からある程度掴めるものだと思うのですが、その雰囲気がいくつか受けた会社の中で一番心地よかったので、面接後第一志望に変わりました!


▲APアカデミーの様子

ーー志望理由のひとつに『APアカデミー』と挙げていただいたのですが、どのような制度なんでしょうか?

APアカデミーとは社員向けの教育制度で、100種類近くある講座の中から、自分のスキルや希望に合わせて自由に受講が出来る仕組みです。
AWSやPythonを使用する技術講座から、提案書作成やヒアリング能力向上といったビジネススキル系講座、ネイティブの英語講師と行うビジネス英会話講座などもあります。

社会人になって新しいことを習得するとなると、本やネットでの独学か、もしくはお金を払ってスクールで学ぶことが一般的ですが、社内で学べる体制があることが弊社の強みのひとつだと思います。
未経験でIT業界への転職だったので、仕事をしながら学べるという点はとても魅力に感じていました。

【参照】APアカデミーについての詳細はこちら

ーー社内にエンジニア向けの大学があるようなイメージでしょうか。
スキルアップに活かせる仕組みがあるのはかなり魅力的ですね!


▲エンジニアが技術動向や自分の経験などを共有しあう社内イベント『AP TECH FEST』なども開催

元バーテンダーに、元パティシエも。IT未経験エンジニア多数!

ーーIT業界ってとても幅広いと思うのですが、エーピーコミュニケーションズでは主にどういった事業をされているんですか?

IT技術でお客様の課題を解決するシステムインテグレーター(SIer)という業種で、特にITシステムの基盤となる「ITインフラ」を得意としています。
会社のビジョンとして「エンジニアとお客様を笑顔にする」を掲げていて、お客様と直接関わるエンジニアが笑顔でワクワクしながら働き、最高の価値をお客様に提供できるようにするための施策や取り組みがたくさんあります。
APアカデミーもその一つです。

【参照】ITインフラって何? / インフラエンジニアの仕事

ーービジョンがとても素敵ですね!箕輪さんと話しているとそのビジョンが根付いていらっしゃるのが分かる気がします!
ITの基盤を支えている事業の中で、箕輪さんはどのようなお仕事をされているんですか?

テクニカルサポートエンジニアとして、企業様が使用しているクラウドサービスやアプリケーションのヘルプデスクを担当しています。
各アプリケーションのアカウント作成や削除を行ったり、何か不具合があった際に原因を調べてトラブル解消のお手伝いをしたり、ですね。

ーー正直「エンジニアってスキルや実務経験がないと厳しいのでは」というイメージがあったんですが、箕輪さんは入社当時不安に感じたりはしませんでしたか?

今でも結構不安があるのが本音です。
でも、経験が浅いのはある程度仕方ないと割り切って、なおかつ「自分が未経験であると分かったうえで雇ってくれたんだ」と変なモチベーションを持ってやっていました!笑
雇ってくれたからには、未経験でも私に期待されている役割や、評価されている力があるはずだと思ったので。
新卒もそうですが、誰しも必ず未経験の時期はあるので、そこは自分の努力でなんとかするしかない!と割り切ってあまり考えないようにしていました。

ーー箕輪さん以外にも未経験で入社された方はいらっしゃるんですか?

未経験の方も結構いますよ!
例えば、今の事業部長は元々バーテンダーでその後福祉介護士をしていた方でした。
他にも看護師をしていた方、元々はパティシエだった方などもいます。

未経験だからこそエンジニアの人たちが持っていないポテンシャルを活かしてほしいと言われていて。
私の場合は前職で培ったコミュニケーション力や語学力、丁寧さなどが評価されているのかなと思っています。
理系や経験者じゃないとダメというわけではなく、それ以外の能力も活かすことができるのがこの仕事なのかなと考えています。

ーーいろいろなバックグラウンドを持った方がいらっしゃるんですね。
入社前に培った経験で今の仕事に役立っていることはありますか?

ホテルでは大きなお金を扱っていて、ちょっとしたミスが大きな事態になりかねないので、どんな時でもトリプルチェックをするのが癖になっていたのですが、その点は役立っているかなと。
今でもいろいろな業務に対してトリプルチェックを欠かさないようにしているので、凡ミスというのは少なくて、「あの時ああしていればよかったのに」という失敗は割と少ない方だと思います。

また、海外のお客様に対して出来るだけ簡単な単語を使って分かりやすい話し方をするように心がけていたので、その考え方は現在のお客様と英語でやり取りをするときに役立っています。
あとは、接客全般に通ずることではあると思うのですが、広い心でどんなことでも受け止められるようになって、ちょっとしたことではほとんど動じないようになりましたね。

ーーもう1つエンジニアという職業に対して「男性中心社会で、女性は働きにくい場面もあるのでは」というイメージがあるのですが……。

そうですね、働きにくいと感じたことはありませんが、女性が少ないことで寂しさを感じることはありました。
でもこういった話を会社にちらっとしたら、本社の女性社員を集めてランチ会を企画してくれたんです!
すごく楽しかったので、コロナの状況下でもオンラインで続けていたりします。
このようなちょっとした声を拾ってくれたりもする社風なので、あまり疎外感や働きにくさを感じることはないですね。

ーーわからないことを質問しあったりなど、男女間でのコミュニケーションもあるんですか?

もちろんします。
今のチームは私しか女性がいないので誰に聞いても対男性になるのですが、声をかければみなさん教えてくださいますし、口頭だけでなくチャットのサービスを使って参考サイトのURLをシェアしてくださったりもします。
男女関係なく、仕事に対してはみんなで助け合っている環境です。


▲エンジニアによるエンジニアのための技術発表フェスティバル『基盤フェス』

ーーエンジニアに対するイメージががらっと変わった気がします。本日はありがとうございました!

まとめ

ホテル業界から未経験のエンジニアに転職された箕輪さん。
真逆のキャリアのように見えますが、ホテルで培ったホスピタリティ精神や堪能な語学力、コミュニケーション能力が今の会社でも活かされていることがわかりました。
そして何より、苦しいことがあっても割り切って前を向き、新しいことに挑戦するという姿勢がとてもカッコよかったです!
私も箕輪さんのようなカッコいい女性になれるように今後のキャリア選択について考えていきたいです。

株式会社エーピーコミュニケーションズについてもっと知りたい方は、下記をチェック!

今回の取材先:株式会社エーピーコミュニケーションズ
【中心事業】
・システムインテグレーション事業
・技術者派遣事業
・研究開発事業
・サービス開発事業
【本社】東京都千代田区
※記事中の写真は2019年度以前のに撮影されたものを含みます。

 

エーピーコミュニケーションズみたいなホワイトな会社を知りたい!という人におすすめ

箕輪さんみたいな働き方がしたい!
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取材メンバー

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konishi momoka

同志社大学商学部3年生。田口ゼミ所属。笑顔と拍手をモットーに、AIが社会に与える影響と共存できる社会についての研究をしています。 将来の夢は、人を笑顔にできる仕事をすることです*

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kariyasu mizuki

関西大学総合情報学部3年生。大学では情報検索や機械学習を勉強しています。趣味は料理です。料理系YouTuberを参考にしておうちカフェをしています♪

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